映画を見る才能
1895-00、他を借りてきた。
ざっと観ると、懐かしい映画の紹介や、今や初老の俳優達の写真が連なっている。
何年か前に、偶然TVで観た番組が思い出された。
それは、映画のCM版を作る会社の女社長の姿だった。
映画の好きな彼女は高卒で、映画関係の会社に入社して、何年かして独立。
従業員を6,7人抱えて、映画館やTVで放送される新作映画のCMを作っている。
職場には、幾つものモニターが映画を映ている。
時間があれば、全部見てから見せ場だけをカットしてつないで行くのだが、
週に何本ものCMを作るとなると、全部見ている時間はなくなり、
ほとんど、『勘』で見せ場を探して、カットしている。
『勘』は、経験やその人の持つセンスから生まれる物で、偶然ではない。
これも、一つの才能から来ている。
面白い番組だった。
この時、社長は、まだ30代前半の若さで、「自分の事を好き!」と言っていた。
今思うと、「自分を好き!」なのは、好きな事をして集中できる満足感がそう
言わせたのではないだろうか?
『映画が好き!』と言うのも、一つの才能なのだ。
かつて、私は子供の頃から映画好きだったので、その事を母親になじられていた。
自分が好きでないからと言って、子供の好きな事を悪趣味だと言うのだ。
そんな母親も、21日には、一周忌を迎える。
最後まで、私とは打ち解ける事がなく、映画を見る事もしなかった母親だが、
父親は違っていた。
「洋画は、笑いあり、涙あり、友情ありで、色々な事を教えてくれる」と感心した父。
最近、私はアトリエで先生と映画の話をしている時に、
「映画を作るのには、お金と時間が係っていて、それを1000円代の金額で、
観る事が出来るのだから、とても安いんですよ!海外旅行に行っても、観光コース
しか見られないし、映画に出てくるようなシーンには、お目に係れないですからね~」
と言った。
すると、先生は笑いながら同意してくれたのだった。
私と同じ事を、金持ちで世界中を旅行し続けている友人も、言っている。
「どんなに旅行をし続けていても、映画に於ける世界の旅には、かなわないね!」と。
『映画がすき』という事は、『映画を見る才能がある』事だと言える。
こうして、映画BLOGを観て回ると、仲間を得られた安堵感がとても嬉しい。
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