日本橋の専門店『木屋』
2,3年前に、本格的なフランス料理を習おうとした時に、
何でも、格好から入る私は、まずは包丁を買おうと思い、大金をバッグに
入れて、日本橋の木屋に行ったのです。
木屋には、10年位前に年上の女性に連れて行って貰った事があり、刃物を
買うならこの店を訪ねたいと思っていたもの。
おぼろげながら覚えていた店は、昔のままでデパートの包丁売り場など、
問題にならない品揃えで、ペティナイフから、野菜切り、牛刀までが勢ぞろい
している。
ヘンケルを3本買おうと思っていたら、外国人の手は大きいのでヘンケルが
合うけれど、日本人の女性だと合わなくて、調理師は使っていないと説明を受けた。
色んな質問をしても、応酬話法が素晴らしく完璧で、心をこめた答えを頂けた。
木屋がスェーデンの鋼鉄を使い、オリジナルで作っている『木屋』の包丁を
3本買い込んで、ついでに重い研ぎ石も買い、生ゴマを焼く網の入れ物も買った。
スェーデンの鉄の質は、世界一だと聞いた。
包丁の研ぎ方は、若いのにほとんどハゲ頭の男性が、丁寧に教えてくれた
のだけれど、集中出来なくて、未だに、包丁を動かす流れが解らなくて、
適当にやっている。
光輝くハゲ頭に、かなり集中してしまった為だ。
こうして木屋の包丁を買い込んで、料理を覚えるかと思いきや、(しゃれじゃないけど)
何だか飽きてしまい、フランス料理はどこかへ飛んでいってしまった。
あくまでも、道具で勝負したかっただけかも知れない。
3本の包丁の中で、一番良かったのが、ペティナイフで、アメリカ人が野菜切りには
よく使っているので試したら、小さくて使い易くて離せなくなった。
日本橋には余り行く事がないけれど、木屋の事は思い出す。
専門店の良さは、何年しても思い出深い。
(ハゲではなくて、包丁の事です。)
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