『 存在の耐えられない軽さ 』
フランスに亡命したチェコの作家クンデラのベストセラー小説を『ライトスタッフ』などのフィリップ・カウフマン監督が映画化した3時間弱の大作。
ヨーロッパと言うと、さっき書いたテレジンの様に、歴史を知らなければ、何も解らない事が多い。
私は、この映画を、昔、スバル座で観た。
この男女の三角関係は、良く在るような軽い物だが、チェコにソ連軍の戦車がやってくるシーンには、びっくりした。日本の様な島国だと、こういう思いはしなくて済むが、国境のある国では、これが現実問題だ。
地続きの良さも良いと思うが、危険さも存在するのだ。
この女たらしの医師は、自分にとっては、女は、たかが女と思っているが、軍事介入に依り、自分もたかが、一人の男にしか過ぎない事を悟っていく。
ジュリエット・ビノシュは若くて、可愛いが、レナ・オリンが忘れられない!
最近の『16才の合衆国』に出ていたようだが、(しっかりと見なかったので)何だか思い出せない。
きっと、レナにとっては、『存在の耐えられない軽さ』が、一番印象的な作品ではないだろうか?
それ程、この作品の意味は大きくて、この映画の存在は重いのだ。
軽くはとれないタイトルの難しさが、それを語っている様でもある。
最近、ビデオも見たが、あの感動は、
やはり、映画館でないと味わえなかった。
私の心に、戦車と共に乗り込んできた作品である。
→この記事を気に入って下さったら、人気blogランキングへ<