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海の上のピアニスト

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力を入れすぎないblog  それなりに暮す毎日

2005年 06月 26日 ( 1 )

  

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  6年位前、私はこの町の警察署の取調室にいた。
加害者ではない。あくまで、被害者なのだ。
ちょっとした詐欺に会い、お金を騙し取られたのだ。
警察に届けると、2階の取調室に案内された。

初めて上った2階だった。取調べ室は東側にいくつかあり、その一つの部屋に入った。
それは、よく刑事物のドラマで見るような狭い部屋で3畳程だったかろうか?小さめの窓には、鉄格子がはめられており、逃げられません!と言っているようだった。

 机の両側に椅子があり、担当の刑事と私が向き合って座った。
事情徴収とは、かくも永い時間を要するのか。私が事の始まりから一部始終を話すと、それを、ゆっくりと復唱しながら、その刑事は書き留める。

それが、事細かに丁寧に書くのだから、仕事とは言え、びっくりした。
書かれた用紙を見せてもらうと、ずぼらでは到底出来ない仕事だなと思った。細かい文字で、びっしりと書かれており、これは、何年も保存される事を思うと、貴重な証拠となるのだろう。

刑事の眼つきは一見穏やかに見えたが、いや、やっぱり鋭かった。
何か、私の言葉に嘘が無いか見ている様にも感じられたのだ。

もしも、これが、加害者だったら、もっと厳しく、突っ込んだ話をされるのだろう。
さらに細かく、何度も何度も、取り調べられるのだろう。
 そして、其の時間の中で、嘘は見抜かれるのだろう。

貴重な体験だった。

しかし、加害者も被害者も、同じ部屋で調書を取られるのだ。この配慮の無さはおかしくないのだろうか?
 この部屋を出た時に、人に見られた時に、私は被害者ではなくて、加害者に見られはしないかと不安になり、後ろめたい気持ちにもなった。
 それで、大きな声でこの刑事に挨拶をして、帰った。

それから、一年位して、この担当刑事から電話があった。
犯人は初犯で、同じような手口を何回もやり、捕まったという事だった。

勿論、現金は返らなかった。
 お金は惜しくないと言えば、嘘になるが、それよりも、この体験を通して、私は少しは人を頭から信じないように成った。

 元々、世の中には、良い人しかいない!と信じ込んでいた私には、嫌な現実と下品な人間を見せ付けられた良い機会だったのかも知れない。               d0063550_0341613.gif
                                              
勿論、騙された私に軽率さが、無かったとは言えない。
前向きに考えなければ、暗くなるだけだ。


詐欺に会った善良な人に言いたい!
人を騙す下劣な奴は、今にバチが当たるんだ!絶対にね!と・・・・      
 
                
しかし、授業料は決して、安くなかった。
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by sea1900 | 2005-06-26 00:05 | 過去