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海の上のピアニスト

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『ブローニュの森の貴婦人たち』


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ロベール・ブレッソンが、監督・台本・脚色した、1944年の映画。
原作はブレッソンが愛読していた、哲学者のディドロの『宿命論者ジャックとその主人』の中から、舞台を1944年位のパリに置き換えて、映画化しているそうだ。

何と言っても、エレーヌ役のマリア・カザレスの冷徹な表情と、プライドの高さが眼に付いた。マリア・カザレスあっての映画だと思える。
愛人ジャンに振られて、「復讐してやる!」と、ジャンに踊り子のアニエスを近寄らせて、アニエスと結婚するのだけれど、結婚後にアニエスが事実上の娼婦だと知り、落胆させると言う物。当時なら、これ以上の復讐は無かったと思う。
ブローニュの森と言えば、確か娼婦がたむろするという森で、その意味からのタイトルなのだろうかと思うが、如何なのだろうか?
映画は、エレーヌとジャンのお芝居が続き、2人とも何で生計を立てているのかと言う現実は、現されていない。お金と時間の余裕のあるエレーヌが、愛情よりも、自分のプライドの為の復讐をするのだが、何故か、ヒッチコック仕立てのようだった。

「ブレッソンの神話的名作」と言う誉め言葉があるが、心理劇として考えると、一瞬の隙も無い計算されつくしているような作品だと思った。

先に観た「バルタザールどこへ行く」とは、全く、違うタイプの作品で、あくまでも愛情と嫉妬の紙一重の心理をエレーヌのナイフの光の様な眼をもって、描いていた。
どちらかと言うと、エレーヌの心情に同意出来るのは、女性だけではないだろうか?全体に、品良くまとまっているが、残酷なお話し。



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by sea1900 | 2006-04-28 23:59 | 映画