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海の上のピアニスト

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ワダエミの衣装世界



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「ワダエミの衣装世界」を観た。

映画「HERO-英雄ー」や「LOVERS」で、何が良いかと問われると
やはり色彩ではないだろうか。
色彩とは、衣装の色彩がその人の心の反映でもあるので、見ていて解り
易く、楽しめるのだ。
ワダエミさんは、結婚後に、偶然にも衣装の世界に入った人で、今も一年
の内、10ヶ月間を外国で暮らしていると言う。勿論、仕事に生きている。

昨日観た「さゆり」のチャン・ツィイーが着ていた「LOVERS」の中での衣装
は、実際に見ると、絹のしなやかさと色彩が綺麗で、これを着てその袖を
伸ばして太鼓を叩いたのだと思うと、感激した。

「HERO」や「LOVERS」の監督・チャン・イーモウは、ワダエミさんの仕事への
こだわり、完璧さには驚くと言う。

監督は、昔の私なら好み、と言う雰囲気の男っぽさがあり、映画の中の人物の
心情は色彩、つまりは衣装で現せるので、衣装の色は、かなり大切な物だと
語っている。

映画とは、考えさせられる物もあるが、本と違って単純に眼で見て楽しむ事が
出来る。フィーリングで物を思う事は、簡単そうで,実際には難しいのだが。

映画「夢」では、等身大の雛人形8体が展示され、日本の美を奏でている。

ワダエミさんの美へのこだわりと追求は、衣装デザイナーという職にあって
燃焼し続けている事がすごい。

例えば、化学繊維ではない、綿・絹・毛・麻という天然繊維においては、色の
発色は厳かで柔らかく、深い。

化学繊維ばかり着ていると、奥行きのない色彩が、あたかも本物の色である
かと信じてしまうから恐ろしい。

何が本物なのかと、自分に問いただした時に、妥協を許さない自分が
生まれてそこから、追求が始まる。
自分への誠実さが問われる事は、制作と言う仕事に関わる全ての人にも
当てはまる事だ。


色彩と生地を追求しながら、きっと、エミさんは自分をも追及し続けていると
言えるだろう。

普段のわれわれが着ている服は、あくまでも洋服の域なのだが、
舞台や映画の衣装ともなると、正に芸術品だった。

俳優達は、演技力や顔、形、そして身に着ける衣装で、別世界へ飛び立っ
ていく。
芸術という別世界は、芸術家によって作られている。d0063550_0394765.jpg


そんな当たり前の事を、再確認する思いで、最後に展示されている青の
衣装に触れると、薄いしなやかな絹がそっと私の手に触れた。

(衣装の中には、手で触れる事の出来る物もあるので。)

例えば、一枚の絹の生地で、リボンを結ぶとすると、
結び目は、小さくきゅっと締まり、反対に結び目以外の部分は、柔らかく羽ばたく。


絹とは、メリハリをきちんと付ける事が出来る生地でもある。

なぜか、ワダさんと重なるように思えてならない。

綺麗な色彩は、人に活力を与えてくれると言う。
生地と色彩とが、見事に重なる芸術だった。






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by sea1900 | 2005-12-13 23:20 | color