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海の上のピアニスト

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『ベニスに死す』



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マーラーの曲から、それが5番と解り、『ベニスに死す』が浮上した。
ドイツ文学を代表する作家、トーマス・マンが38歳の時に発表した
中編小説で同時期に51歳で亡くなったオーストリア作曲家・
グスタフ・マーラーがモデルとされているが、作品の中では、自身と
同じ高名な小説家になっている。


孤独と精神不安定に悩む50歳を過ぎた男が、ベネチアの保養地、リド島
を訪れる。
何もしないで過ごしていると、同じホテルに滞在しているポーランド一家の
14歳位の美少年に心打たれて、プラトニックな恋からストーカーになる。

作家は自らの老いを感じながらも美少年への恋心を抑えられずに、コレラの
蔓延に怯えながらも、ホテルに留まり、ポーランド人一家がホテルを発つ日に、
ついに自分はコレラに感染して、海辺の美少年を見つめながら死んでいく。





主役のダーク・ボガードが少しでも若く見えるようにと醜悪なまでの化粧を施し
死を迎える姿に、始めてみた時は、ぞっとした。
しかし、何年かしてみた時には、主役の死に方が、究極の死に方だと
思えた。
1971年に、ルキノ・ヴィスコンティが映画化した時、主人公を作家から、
作曲家に変えて、曲をマーラーの交響曲第5番を使用したという。


ビョルン・アンドレセンのセーラー服姿が美しい。
19世紀の終焉が、主人公の死と重なり、崩壊していく姿を感じた大作だった。



→19世紀の終焉を見た思いになった方は、クリック御願いします。
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by sea1900 | 2005-10-26 17:02 | 映画