「チャーリーとチョコレート工場」
1964年に出版された「チョコレート工場の秘密」のファンだった
ティム・バートンは出来るだけ原作に忠実に作ろうと、原作では
雰囲気や感情表現が鮮やかで、
読者に考える余地を残すようにしている事を理解した。
チョコレート工場に5人の子供と一人の家族が集合した。
チャーリー以外は、皆、どうしようもない癖がある。
チョコ大好きな肥満児、オーガスタスの母親は、雪の中でも暑苦しい顔とファッション。
ディズニーランドでは大して混んでいない、イッツ・スモール・ワードが
登場する。でも人形に火がついて、恐怖映画のパロディのようになる。
後で、この人形の病院も登場するので安心したけれど、これは何の映画の
パロディだったのだろうか?チャイルド・プレイの様な感じがするけれど・・・
不思議な小人、ウンパ・ルンパの踊りと歌の登場。
みのもんた似の小さなオッサンがこの工場では、よく働いていた。
カカオを食べ放題と言う条件だ。
ビビッドカラーで、おとぎの国に来たようだ。
あの人数には圧倒された。リスの団体さんも面白い。
何処に行くのか、チョコの川を行く。
ウンパ・ルンパは皆、同じ顔だけれど、パンフのこのページを観てびっくり!
微妙に、顔の角度が違っていたのだ。
とにかく、色が鮮やかで、楽しい。
ウンパ・ルンパのダンスのステップは多種。
ジョニー・デップは最初の登場で、右手がはさみになっている。
「シザーハンズ」のオマージュ、or パロディ
デブのオーガスタスから順にウォンカ(ジョニー・デップ)の前から消える。
オーガスタはチョコだらけになりながらも、食べ続ける。
ウォンカは計画的に、5人を選んだのだろう。
それは、ウォンカの表情にも現れている。
「2001年宇宙の旅」のオマージュ、
「マジカル・ミステリーツアー」のビートルズもあって、眼が離せない!
「最終絶叫計画」よりも少ないとは思うけれど、
色々と隠されているので、謎解きはおもしろい。
チャーリーの家は大きく傾いていて、老人がベッドに4人も一緒にいて、
キャベツしか入っていないスープしか食べられない貧乏暮らし。
この老人の歳の合計は381歳。
母親役のヘレナ・ボナム=カーターは生まれはいいのに、貧乏な
庶民的な役が似合う。
父親役のノア・テイラーは「シャイン」で輝いたオーストラリア俳優。
他にも色々な作品に出ているが、私はこの映画がすき。
原作にはないというウォンカの父親には、年老いたクリストファー・リー
が扮していて、昨日TBしたakaboshi 氏のブログの中にもあった、
親と子の姿にも通じた。
「両親」と言う言葉を言おうとすると、口ごもってしまいまともに、
話せないウォンカの姿や、TVばかりしか観ない子供への
警告、子供の言うままに、わがままを通させる親、競争意識しか持たない
子供、ユーモアを交えて、彼らに大きな警告を発している。
しかし、そんな事よりも楽しくて、色が鮮やかで美しい。
家族は何よりも、大切な財産!
そんな事も教えている。
帰りに、どうもチョコが食べたくなった。
ロアルド・ダール(原作者)はチョコが大好きで、著書の中で
「どの学校にもチョコレートの先生を置くべきだ」と提唱したそうだ。
そして、最後に、ジョニー・デップ。
白っぽい化粧で、こんなにも美しく・・・(じゃ、なかった)
顔は化粧で変わる!
「ギルバート・グレイプ」の長男を演じた頃を思うと、
なんて成長したのかと思う。
ウォンカは彼以外には、考えられない!
ややオーバーな表情の変化が、彼らしいと思った。
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