何事もなかった
ここは、マンモス私立校で一学年に13クラスはある。
外には業者が軽食やカキ氷、ラーメンやうどんを売っていた。
大きなテントの下の椅子にかけて、一緒に行った友人と
カキ氷を食べていた。
見上げると、秋の空だったが、カキ氷が似合う暑さでもあった。
その時、近くで「パーン!」と何かがはじける音がしたので、
その方向に目をやると、2人の若い男子が去っていくところだった。
来訪者なのか、どこかの生徒なのかは後ろ姿だったので、
解らなかったが、この2人は食べ終わった白い発泡スチロールの
お皿と飲み終わったドリンクの缶をそこに投げ落として、
去っていったのだった。
「アーーッ!こういう奴は何処にでもいるんだ!」と思い、また、私は
何事も無かったようにカキ氷を食べ続けた。
何分かした時に、ふとさっきのゴミ現場に目をやると、
何事もなかったように、きれいに片付いていた。
おそらく、近くの中年女性が片付けてくれたのだろう。
恥ずかしさだけがよぎった瞬間だった。
そして、また私は空を見上げた。
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