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海の上のピアニスト

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裸足の1500マイル





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1931年、オーストラリア。先住民アボリジニの混血児を家族から隔離し、白人社会に適応させようとする隔離・同化政策により、14歳のモリー(エヴァーリン・サンピ)と妹で8歳のデイジー(ティアナ・サンズベリー)、モリーの従妹である10歳のグレイシー(ローラ・モナガン)という3人の少女が、強制的に寄宿舎に収容された。気丈なモリーは施設から逃げ出し、母のもとへ帰ることを計画。脱走した3人は、2400キロの厳しい家路を歩き始めた。あてどなく荒野をさまよっていた3人だったが、ある白人女性に、オーストラリアを縦断するうさぎよけ用のフェンスを教えてもらう。それを頼りに歩いていく彼女たちを、アボリジニ保護局の局長ネヴィル(ケネス・ブラナー)、そしてアボリジニ追跡人のムードゥ(デイヴィッド・ガルピリル)は追い掛ける。やがてグレイシーが彼らに捕まってしまう。最後の気力を奮い起こし逃げ続けるモリーとデイジーだったが、フェンスは途中で途絶えていた。絶望する彼女たちだったが、やがて助けを得て、見事2人は故郷にたどり着くのだった。


1500マイルとは2400KMで、
これを90日で歩いたアボリジニの少女がいた。
自由への長い道のりだ。

ヒットラーはユダヤ人や障害のある子供達、同性愛者などを殺したが、
オーストラリアのアボリジニへの政策は、すぐに少数派を殺すことではなくて、
アボリジニの子供達を親から離して、白人の教育を受けさせ、
大きくなると白人との子供を産ませその子供と、
白人との子供をまた産ませていき、アボリジニの血を消していくことだった。
すぐに殺さなくても、時間をかけて殺すのでどちらが、
残酷なのかはわからない。


原題の「Rabbit roof fence」はこの時代に異常繁殖していた野ウサギが、
これ以上、牧畜業に危害をもたらさない様にと、政府が設置したフェンスの事だ。

このフェンスをたどり、モリー達は歩くが、途中で切れている。
政府が設置したフェンスと政策がからんでいる。そして、つかの間の自由と、
つかの間の安堵を迎えるが、またもや隔離される。
全編を通してモリーの眼が賢く、力強くて祖国への思いを感じさせる。

それに輪をかけて力強いカメラワークが、オーストラリアの、
大地を歩くモリー達の母に会いたいという信念をみごとに追っている。

エンディングのテロップには、その後のモリー達の今の姿が映し出され、
今尚続く、心の葛藤が彼女らの額のしわに刻み込まれていた。

この映画が紹介された頃、新潮だったかにはモットひどい現実が載っていた。
先進国は他国を圧した略奪者である事が多く、この歴史は続いている。
弱肉強食の時代にあって、
一番大切なのは人間という歴史を大切にする事だろう。
そして、自然や生き物全てが大切な歴史なのだ。








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by sea1900 | 2005-08-31 14:57 | 映画