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海の上のピアニスト

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「おもちゃ」と深作監督


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1999年、深作監督のバトル・ロワイアルの前作は、この映画だった。
「おもちゃ」は前に偶然観たDVDだった。

「おもちゃ」は1958年(昭和33年)京都の花街の置屋で雑用係(おちょぼ)をしている少女、時子の物語だった。
貧しい生家の家計を助ける為、幼い頃からひたすら奉公に励んでいた時子が、舞妓になるまでの話で、花街の特殊な世界観と強固な倫理に縛られている。

一人前の芸子になる時の水揚げは、金持ちのスポンサーがその費用を持ち、女性の性をあげる事は知っていたが、舞妓もそうだったのだ。
 外の世界ではこれは犯罪なのに、花街の倫理では正統なのだ。

この特殊な世界での時子の話なのだが、時子の青春を写していて、爽やかでもあるから、不思議な感動を受けた。
時子役の宮本真希は、宝塚出身でこの時20歳。
芯のしっかりとしたおちょぼから舞妓になる時の、入浴シーンのヌードは美しい。


富士純子が置屋のおかみで、水揚げの費用を捻出する為に、交換条件としてスポンサーと一夜を共にするのだが、ここでの涙は切ない。

時子が町で元の同級生達が高校の制服を着て楽しそうに話しているのを見て、自分の姿をそっと隠すシーンには、花街で生きなければ成らない自分の運命を、自分の心に秘めているようだった。

深作監督は30年もの間、この映画化を思っていたと言う。
興業的には人が入らなかった!らしいが、良い作品だ。
日本に於ける閉塞的な世界を描き、その中から抜け出ていく事で成長していく人間をみる思いになる。そういう映画だった。




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by sea1900 | 2005-08-30 01:29 | 映画