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海の上のピアニスト

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『キャリントン』

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『キャリントン』_d0063550_1684633.gif





エマ・トンプソン演じるキャリントンは、20C初めに、実在した女流画家。
キャリントンは、画家としては、作品が大きく評価されていて、注目されていた。

短髪で、パンツをはく女。
エマ・トンプソンはこのキャリントンを見事に演じていて、
似ている!と評価されたようだ。
彼女が好きな男、リットンは有能な作家だったが、
外見は冴えない中年男で、同性愛者だった。
キャリントンは、女として愛される事も無いと理解しながらも、
ひたすら、リットンを愛する。
リットンは、レイフと言う男を愛する。
ガ、レイフはキャリントンにプロポーズする。
彼女は、リットンの為にレイフと結婚する。
勿論、上手く暮らせるはずがない。
キャリントンはリットンへの当て付けをする。
次々とステキな男と恋をして、SEXを続けていく。
こうする事で、自分を痛めつけるのだった。

自分を受け入れられないリットンから離れないのだ。
そして、病死した彼の後を追って、彼女は自殺するのだった。

一途な想い・・・・それが満たされると、こんなに幸せな事は無いと想い、
それが、満たされないと、地獄と化す。
始まりがあって、終わりもある。
愛する事で、自分を表現するしかなかったのだ。

普通の女では、キャリントンのようには、出来ないだろう。
愛したいし、愛されたい!
そう想うのが、普通だろう。
若い人同士の恋愛なら、その先には、
結婚という恋愛とは別の現実社会が、ある。
それは、楽しいかもしれないが、ときめく恋とは、さよならする事でもある。
安心できる愛を手に入れる事は、ときめく心を失わせる。

その点で、同性愛や、不倫などは、ときめく心が続くのだろう。
しかし、どこかで、この愛が永遠に続く事を、また、想うだろう。

私は本当に好きな人とは、遠くで見る方が良いと想っている。
自分がその人に、影響を与えないで、じっと、何もしないで愛していたい。
とずうっと想っている。それが私の恋の理想なのだ。


その点では、彼女の一途な愛が解るのだが、
心の中の葛藤は、半端ではない事は想像できる。
しかし、リットンは私の好みではなくて、ただのおっさんだ。
そこが、しらける処でもあった。

エマが存在感溢れる演技で、心の中の闇の部分を持ったキャリントンに、
なりきっていてとにかく素晴らしい。
スラッと伸びた手足の先にも、リットンへの愛を感じる。
なんて書くと、ちょっとオーバーだけど・・・・
元々、エマ・トンプソンが好きだったので、観た映画だった。



映画の中では、彼女の絵を見ることがなかったが、
右の絵は、キャリントンが絵を書いているシーンなので、
風景画が多かったのだろうか?

私は、ネットで探したが、ドーラ・キャリントンではなくて、
レオノーラ・キャリントンの童話の様な絵しかなかった。



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by sea1900 | 2005-08-15 17:08 | 映画

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