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稲川淳二の怖い話とコロ

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今日の昼頃、借りてあった<稲川淳二の怖いシリーズ>の最新作を観た。
なんだか、どれも怖くなかった。
ラストの話は、感動物で、不思議だけど、心温まるような物だ。

この感動的で、不思議な話は、私も体験した事がある。

何年も前に、知人夫婦が年老いたトイ・プードルを飼っていた。
名前は、コロちゃん。
その時は、すでに16歳を超えており、目も見えず、耳も聞けなかった。

コロのお母さんは、器用で、
腹巻スタイルのオムツカバーを幾つも作り、その中に、
人間用のナプキンを敷いて、オムツをコロに付けていた。

コロは、人間で言えば、90歳を越した御年寄りで、
すでに、ボケもあったと思う。
しかし、よく寝ておとなしかったのだ。

コロのお父さんは、この時には、喉頭がんの手術後で、
後一回の手術を待つ状態だった。

確か、普通には、話せなかった。
お母さんがお父さんを遠くの病院まで、車で乗せていく時には、私が預かった。
預かるといっても、ほとんど寝ているコロなのだから、手間は係らない。

白いプードルは、若い時はきれいだったパーマの毛が、
年老いると、寂しくなり、ピンクの肌が、薄く見えたりして、
痛々しかったりするが、コロも例外ではなかった。

そして、お父さんの2回目の手術が、後3日目に迫った時に、
私はコロを預かったのだ。
ほんの気持ちのボランティアのつもりだった。

手術の前夜、私は、何か予感がしたので、このお母さんを呼んだ。
それは、コロが呼んでいるように感じたからだった。
お母さんは、コロをかわいがっていたので、何時、お別れが来ても仕方ないと、
自分に言い聞かせていた。

次の日の、朝8時30分には、手術が始められた!と後になって私は聞いた。
この8時30分に、コロは眼を閉じたのだった。

そして、何年かした今も、お父さんは、元気に暮らしている。
拾った猫をかわいがりながら、お母さんと静かに暮らしている。

私は、コロがお父さんを救ったのだと思っている。
全く、同じ時間だったので、そう思うのだが、
ペットが、その家族の命を救う話はよくあるのだ。

私にとっては、このコロの死は、心温まる不思議な話として、
今も、心に残っている。
思い出すと、かわいい年をとったコロが眼に浮かんでくる。
生きているだけでも価値があった。そんな老犬なのだった。

この時、私は、コロに似合う白い花を添えた。

世の中が、全部理屈で割り切れる社会だったら、
それこそ味気のない、つまらない物に思えるのだ。

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by sea1900 | 2005-08-02 15:45 | 人間