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海の上のピアニスト

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 『バペットの晩餐会』




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18世紀のデンマーク、主人公は貧しい村で、小さな漁村。
小さな家が並び立っている。それも、窓が小さくて、寒そうな暗い家だ。
時代を考えると、うなずける風景でもある。

教会の伝道師として暮らす老姉妹がいる、
彼女達は信仰に生きる道を選び、独身のまま静かな生活を送って来た。

しかし、貧しく、粗末な食べ物しかない土地で、村人達はお互いに隣人を口汚く罵り憎しみ合いながら暮らしており、老姉妹は心を痛めている。

 そこへ、女料理人バペットがパリからやって来た。
バペットは見事な腕を振るってくれるお陰で、姉妹は食費を増やすことなく格段に美味しい食事が食べられるようになり大喜びする。

 ある日、バペットは宝くじで大金を手に入れる。
彼女は、パリに残して来た家族との再会を強く望んでいたので、老姉妹は、バペットの気持ちを察して、自分達の方から快くお別れを切り出すが、
バペットは「自分が買う食材で料理を作って晩餐会を開きたい」と申し出る。

老姉妹は、お別れの記念として、この申し出を快諾するのだった。

そして、晩餐会用の食材が、船で運ばれてくる。
その中には、海ガメや鳥がいる。食材の多さにびっくりしたが、
フランス料理のフルコースなのだ。

 晩餐会には、姉妹のほか、村の老人達と、今では将軍になった軍人が招かれた。
昔の厨房は、合理的に作られていないが、美味しい料理が次から次と、
一流レストランの様に、運ばれる。

バペットは彼らを、選りすぐりの食材で料理したごちそうと上等なワインやシャンペンでもてなした。

晩餐会のシーンでは、心地よい食器の音がする。
普段、娯楽なんて無い田舎に、それが、最高の娯楽であるかのように、
暖かな火をともしていく。

初めはいがみ合っていた村人達も、美味しい料理で心まで満たされるうちに、お互いの非を告白し許し合うようになって行く。

 
大半が、老人達の食事風景で、静かな映画だ。
地味な映画だが、バペットが作る料理で、淋しい田舎の村が幸せになる。


バペットは、革命の為に、フランスを離れた一流シェフだったのだ。
そして、晩餐会の後、バペットが話した事に度肝を抜く。
それが、バペットの心だった。


『武士は食わねど、高楊枝』
私はこれが、職人の粋だと思った。

料理の美味しい家庭からは、不良の子供が出ない!
と何かに書いてあったが、なるほど!と思う。
食べる事は、生きる事の原動力であり、楽しい事だ。

1987年の映画で、アカデミー賞の外国語映画受賞作になった。
それだけの、じゅわ~とした感動がある良い作品なのだ。

原作は、アイザック・ディネーセン(女性)で、彼女の『アフリカの日々』
アウト オブ アフリカは、ロバート・レッドフォードと、
メリル・ストリーブが競演した 『 愛と哀しみの果て』になった。

何か、女性の書いた物は、現実的な気がするのは、私だけなのだろうか?





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by sea1900 | 2005-07-24 01:31 | 映画