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海の上のピアニスト

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『 アンジェラの灰 』






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毎日、ぐずついた天気が続くと、カラッと晴れた暑い日が、懐かしいものだ。
冷たい雨・・・・・『アンジェラの灰』を思い出した。

大恐慌の1930年代、マラキとアンジェラはニューヨークで出会い、結婚した。
やがて、5人の子供達にも恵まれるが、マラキは仕事もせずに、飲んだくれる。
末娘を亡くした一家は、アイルランドに戻る。
物語はそこから、始まる。

この本を書いた、フランク・マコートは、其の時の4歳からアメリカに向かう19歳までの事を書き、処女作ながら、ピュリッツアー賞を受賞した。
それが、1996年の事で、彼は、60代だった。
其の時は、教師をしていたのだ。

アメリカは、移民の国だ。
彼の4歳から19歳までは、決して幸せの物ではなくて、想像を絶する極貧だ。
常に飢えや病気、死と隣り合わせで、生きていかなければ成らないという、
惨めで暗い物だ。
父親は、働きもしないのんだくれ!
しかし、其の背景には、アイルランドと言う国の抱える大きな宗教問題や、
イギリスとの問題もある。

だが、映画の中の子供の彼は、輝かしい未来を待っている。
ここが、大人と違う所だ。
いたずらしたり、この写真の様な表情で、和ませてくれる。
そんな日常を描いた、彼のルーツへの旅である。

1981年に母アンジェラが亡くなり、フランクと弟は、遺灰を故郷のアイルランドに返しに行く。
それが、このタイトルの由来になっている。

アンジェラを演じた、エミリー・ワトソンは、『奇跡の海』では、素晴らしい演技で魅了してくれたが
この作品では、あの顔が、なぜか救いの様に思えた。
私が、エミリーのフアンだからなのか?

いつも冷たい雨を降らせ、自分達を濡らしていく、リムリックの空の灰色。
其の灰色が、彼の自叙伝の色なのだろう。

この作品や原作は、アメリカのアイルランド系社会とアイルランド本国を巻き込んで、
今も、熱く続いているらしい。

何だか、見終わった時(DVD)に、じめじめした感じがして、
雨はいやだな~と思った。

アイルランドは、あんなにも雨が多いのだろうか?      d0063550_1362044.jpg
家の中の床まで、いつも水が溜まっている。
今の日本では、考えられない、不衛生さだ。

誰でも、フランクの様に、自分の大変だった過去を、
自分の物として、真っすぐに見つめる事が出来るように成るまでには、
随分と時間が係るものなのだろう。
  何事も、自分との戦いなのだ!と思った。



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by sea1900 | 2005-07-13 13:07 | 映画